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5月 午前6時 朝霧高原 東京農大農場
いつの季節も早朝は清々しい。凛とした空気を富士山をテーマに、どう表現するかを考える時間は至福の時である。これまでに五感で受け止めて来た数々のシーンが頭をよぎる。同じ朝はない事が分っているから、出かける時は第六感に任せて未知のシーンに逢えるときめきに満たされる。
「そうだ、朝日を受けた水玉と朝露に濡れる草原で絵作りをしてみよう。」
瑞々しい時期は?
どの草原で?
太陽は何時頃昇る?
その時に山肌はどんな色で?
天気はいつ変わるか?
その雨は夜中に上がるか?
そして時には雲の演出する姿まで心に描き切ってピンポイントの地点に立つ。毎日、少しずつ角度を変える太陽の位置を読んで。
朝霧高原には沢山の牧場が点在し、夜明けを迎えるには絶好の場所が無数に在る。農場の樹は富士山と競演するプリマドンナ。幹の周りには宿り木だろうか。逆光を受けて一番輝く瞬間を待っている。
雲は刻々と湧いて流れてゆく。爽快な風が渡る。富士の頂きは雲に溶けかかり、もう天空で異次元に行っちゃってる様だ。宿り木の葉と水滴が輝いた。光はどでかいハレーションとなって入り込んだ。
今だ!。全ての命がカンタータを歌っている。
今朝も富士山に感謝無限大。
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